【体験談】浴びるほど飲んでいた僕が、きっぱりお酒をやめられた話

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はじめに もう、二日酔いで後悔しない

お酒を、やめた。

きっぱりと。

今はもう一滴も飲んでいない。

これはもう今までの自分からすると、信じられない変化だ。かつては、それこそ「浴びるほど」飲んでいたのだから。

もともとお酒に強い体質ではなかったと思う。顔はすぐに赤くなったし、飲みすぎれば記憶をなくす。

お酒の失敗は数えきれないが、中でも最大の汚点は、酔った勢いでお世話になった楽器屋の若旦那に悪態をついてしまったことだ。数年経って菓子折りを持ってお詫びに行ったが、「覚えていない」と言われ、その大人の対応に感激した。

なぜ、やめようと思ったのか

では、なぜあれほど好きだったお酒を断つことができたのか。

一言でいえば「自分の持てる能力を、最大限発揮したくなった」からだ。

きっかけは、WEB制作の勉強を始めたことだった。工場で働きながらの勉強は、とにかく時間が足りない。今の生活の中で、何かをやめなければ新しいことを学ぶ時間は作れない。

そう考えたとき、真っ先に思い浮かんだのが「飲酒の時間」だった。酔っている時間、二日酔いで頭が働かない時間。この時間を、自分の未来のために使おうと決意した。

決意を「行動」に変えた、自分なりの工夫

ただ「やめるぞ!」と決意するだけでは、長年の習慣は変えられない。僕も、いくつかの工夫を重ねた。

1. 「やめる」ための情報を浴び続ける
まずは、禁酒関連のYouTube動画をひたすら見た。通勤中も。動画を見ると「よし、やめよう」という気持ちが湧いてくる。しかし、その気持ちはすぐに薄れてしまう。だからこそ、常に動画を見聞きして、禁酒のモチベーションを途切らせないようにした。

2. 自分だけの「制約と誓約」を立てる
人気漫画『HUNTER×HUNTER』が好きな方ならピンとくるかもしれないが、自分に架す「制約」が強いほど、大きな力が得られる。僕は自分に「もし一滴でも飲んだら、タヒぬ」と考えた。というかそのように周りに言っていた。馬鹿げているように聞こえるかもしれないが、この”誓約”が、ふと飲みたくなった時の強力なストッパーになった。

3. 「飲みたい!」気持ちを正直に認める
「飲みたい」という気持ちは我慢しなかった。「あー、酒飲みてー!」と声に出して言う。そして、代わりに炭酸水をガブガブ飲む。溜め込むよりも行動におこして良かったと思う。言葉にしたことで「ああ酒が飲みたいんだな」と具体的にすることで、これは本当に不思議と心が少し落ち着いた。

禁酒を支えてくれた、意外なもの

最初の数日はやはり「飲みたい」という欲求が強かったが、幸いにも手が震えるような禁断症状は出なかった。

1ヶ月も経つと、飲まない状態が “自然” になってきた。「我慢している」という感覚から、「飲んだらどうなってしまうんだろう」という、恐怖心が大きく心を占めた。

この変化を支えてくれたものが、他にもあった。

一つは、小さな子どもの存在だ。
飲んでいた頃のいびきは特にうるさかったらしく、家族に迷惑をかけていた。そして何より、万が一自分の寝相で子どもを窒息させてしまったら…という恐怖が常にあった。「この子に生きていてほしい」という親としての渇望がすごかった。

もう一つは、没頭できる勉強の存在だ。
お酒を飲まなくなったことで生まれた時間に、WEB制作の勉強を詰め込んだ。物理的に、お酒のことを考える余裕をなくしたのが良かったのだと思う。

おわりに 僕を支えたのは「決意」よりも「仕組み」だった

僕が断酒を成功できた理由。

それは「固い決意」といった、目に見えない精神論だけではありませんでした。今になってわかるのは、僕を支えてくれたのは具体的な「行動」と、そうせざるを得ない「環境」だったということです。

私は自分の意思の力というものを全く信用していません。だからこそ環境や仕組みを考えるようになった。自分を責めても何も変わりません。

ほんの少し行動を変えてみる、環境に頼ってみる。あなたの人生を変えるきっかけは、意外とそんなシンプルなところです。

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